矢野 美沙 yano misa
2022/08/11
ひととき、一息、山。
初めて北アルプスへ足を踏み入れたのは、
ちょうど10年前の8月でした。
九州出身の私がBBTに入り初めての夏。
当時は社会人としてもアナウンサーとしても未熟の極み。
毎日泣きながら働いていたそのころ、
仕事で訪れた立山の大自然は、衝撃的な美しさでした。
緑の山肌に白い雪。濃く眩しい空の青。
地元では見たことのなかったゴツゴツとした岩山は、
真夏の日差しのもと、ときに黒く光って見えました。
こんな場所が日本にあったなんて!
心の扉がぱあーっと開いていく感覚でした。
すれ違う登山者同士、目を合わせて
「こんにちは」「お疲れ様」と声を掛け合うのは
山ならではの素敵な習慣だと嬉しくなりましたし、
ようやくたどり着いた山頂での
やわらかくて乾いた風の心地よさも忘れられません。
それまで全く興味のなかった「山」の魅力に
どんどん惹かれていきました。
先日は日帰りで雄山へ。
場所によってはまだまだチングルマが咲き誇っていました!
こちらは
三ノ越手前あたりで振り返っての1枚。
一ノ越山荘と、浄土山につづく登山道。
そして岩尾根の龍王岳の山容が美しい!
この日、山頂にいる時間はガスがかかって
眺望は今一歩でしたが、
それでもやっぱり頂の空気は格別。
半日ほどでしたが大満足の山行でした。
8月11日は「山の日」。
登るだけでなく、眺めたり、植物を調べたり。
はたまた、麓の温泉や食を味わったり…。
山の魅力はさまざま。
自分なりの楽しみ方で山との距離を縮めていくと、
心のふるさとになるような景色に
いつか出会えるかもしれません。