BBTの中継車

放送局に必要なものとして、スタジオ設備や送信設備があげられますが、
テレビ中継車もなくてはならない重要な存在です。
BBTでは、番組の用途に合わせて迅速に現場から中継に対応できるように4種類のテレビ中継車を保有しています。
普段みなさんがあまり目にする機会の少ないテレビ中継車ですが、その機能と特徴をご紹介します。


SNG車

SNG車突発的な事件事故は、いつどこで起こるかわかりません。たとえば山間部での中継や、中継現場の状況がわからない場合に登場するのがSNG車です。
現場から中継するには、本社までマイクロ波の伝送が出来なければいけませんが、往々にして、災害現場は山間部など、マイクロのルートの確保が困難です。SNG車は、放送衛星(南東方向、仰角45度)を経由して映像や音声をBBTやFNS各局まで送り届けることが出来ます。南東の空の方向に障害物が無ければ、どこからでも中継することが可能です。
BBTでは2003年にSNG車を更新、2系統の映像や音声の同時伝送を可能にして伝送効率をアップ、また2007年にデジタルハイビジョン対応化しています。SNG車の設備は、ワンマンオペレートができるように設計されていて、衛星の自動捕捉やカメラ調整などワンタッチですばやく行えるようになっています。
SNG車FNS系列では各局がSNG車を保有していて、災害時にSNG車を相互に応援出動させることで、迅速なニュース報道に役立てています。
<主な運用歴>
『めざましテレビ中継』
『YOUドキッ!たいむ中継』
『能登半島沖地震』中継応援
『中越地震』中継応援
『東日本大震災』中継応援      他





中型中継車

中型中継車 BBTでは、スポーツ中継や公開収録の番組制作などに中型中継車を使用しています。
なぜ呼び名が「中型」かというと、この中継車が中型自動車免許で運転可能であるからです。ちょっとこじつけですが・・・。中継車内の設備は細部にいたるまで軽量化することで、技術部員が中型自動車免許で運転できるため、機動性や中継車の効率的な運用が可能となっています。
この中型中継車は最新鋭のデジタルハイビジョンでシステム構成され、カメラを最大で8台までコントロールできます。
また、テロップ送出システムやノンリニア編集システムも装備しているため、スタジオ制作と同じように中型中継車内で完全パッケージ番組の制作ができるようになっています。
中型中継車 スイッチャー卓VE卓
また、BBTのデジタル放送は8チャンネルなので、外装のロゴも8チャンネルに合わせて、ナンバーも8888
ちょっとこだわりました。
中型中継車 <主な運用歴>
『YOUドキッ!たいむ中継』
『バドミントン日本リーグ中継』
『春高バレー県大会決勝』
『カターレ富山(ホームゲーム)中継』
『北陸オープンゴルフトーナメント』      他



(補足) 2007年の道交法改正で8トン未満の中型自動車免許新設
     2007年以前に取得した普通免許で8トン未満の運転可





音声中継車

音声中継車 中継を行う上で音声はなくてはならないものですが、中継現場によっては音声ミックスをする最適な環境をつくるために専用のスペースを必要とすることがあります。音声さんはこだわり?を持った人が多いため、このようなニーズに応えるために製作したのが音声中継車です。
音声中継車の設備には、光ジープシステム(ライトワインダー)を採用しているため信頼性が高く、中継時のセッティング時間の短縮にも効果を上げ、J2のカターレ戦中継や民謡中継などで中型中継車とドッキングして威力を発揮しています。

音声中継車 ミキサーシステムはアナログミキサーが常設されていますが、将来的には5.1デジタルサラウンド対応も視野に入れ、今後も改造を続けていく予定です。
<主な運用歴>
『バドミントン日本リーグ中継』
『春高バレー県大会決勝』
『J2カターレ富山(ホームゲーム)中継』
『北陸オープンゴルフトーナメント』      他






初動中継車

初動中継車 報道記者や報道カメラマンが現場で取材した映像や音声を、マイクロ波伝送システム(FPU)でBBTまで送り届けることができるのが初動中継車です。
この初動中継車は、事件事故現場にいち早く到着して初動対応を最大限に発揮できるように、SUVタイプの4輪駆動車を改造してつくられています。
システムは極力コンパクトに設計されていて、取材カメラ(ENG)とマイク1本があれば、すぐに中継現場からデジタルハイビジョン生中継ができるようになっています。
初動中継車 初動中継車