番組審議会

富山テレビでは、放送番組の適正を図るため番組審議会を置き、番組等に関して委員の意見をお聞きしています。
また、「BBTスクランブル」(9月は27日日曜日あさ5:20~5:30)内で、番組審議会の様子をお伝えしています。

今回の審議番組 (9月10日開催)

・平成27年8月14日(金)16時00分~16時50分
みんなのニュース BBTチャンネル8スペシャル 戦後70年 在りし日の記憶 ~あの時代を語り継ぐ~

今年、戦後70年という節目の年を迎えました。昭和20年8月2日未明の富山大空襲では、174機のB29が富山を襲い、51万発あまりの焼夷弾を投下。死者およそ3000人、負傷者およそ8000人と多くの県民が犠牲になりました。
70年の月日が流れ、戦争を知る世代の高齢化も進み、実体験として語り継ぐ人が年々少なくなっています。
この番組では、「神風特攻隊として、自らの命を捧げた青年とその遺族、そしてその特攻により父親を亡くしたイギリス人男性の想い」や、「3歳の時に富山大空襲で母親を亡くした富山市の女性が、悲惨な記憶を伝えようと、体験を綴った絵本を製作し子供たちへ、平和への願いを語り続ける様子」。また、「終戦直前に米軍の本土侵攻に備え富山市に置かれた富山連隊に、18歳という若さで入隊した元兵士の戦地での体験談や、富山空襲の記憶」など、様々な証言を基に、それぞれが見た「戦争」の記憶を綴り、戦後70年、平和への誓いを新たにすると共にこれから歩むべき道を見つめました。

出席委員

委員:西田 洋子、野原 一司、伊東 潤一郎、可西 晴香、松田 英昭、岡本 倫子、園 博昭
※敬称略

BBT出席者

中西社長・前田専務・滝澤取締役業務局長・飯野取締役報道制作局長・堀田報道部長・吉村ディレクター・砂原番組審議会事務局長

《感想》
・戦後70年の年に、富山と戦争を振り返るにふさわしい番組だった。
・証言した3人は、元兵士、戦時中の子ども、そして戦没者遺族と、違う立場だが、戦争を繰り返してはならないと話される姿が
 胸に迫った。
・日本軍によって父親を亡くしたイギリス人男性のエピソードは攻撃された側の視点で特攻隊が語られる貴重な話だった。
・戦後70年が経ち、戦争の話をしてくれる人がいよいよ少なくなる。番組は貴重な証言を記録していると感じた。
・憎しみや恐怖、亡き人への思いを綴る事で戦争のむごたらしさを伝える取り組みを今後も続けてもらいたい。

《意見》
・元兵士が軍旗を守るため、空襲をかいくぐった話が出てきたが、軍旗を守る意味が理解できない視聴者もいたのではないか。
・例えば焼夷弾がどんな物なのかさえ、伝わりにくい時代になった。もう少し説明が必要なのかなと感じた。
・父を亡くしたイギリス人男性と、特攻隊員の遺族との再会がどのように行われたのかが気になった。
・充実した内容だったが、放送されたのは午後4時だった。お盆の時期とはいえ、この時間が相応しかったのか疑問に思った。