BBTスペシャル
これまでのバックナンバー  2001年8月27日(月)放送(第98話)
「電脳村の火星人〜山田村6年目の夏物語〜」
パソコンに村おこしの夢をかけた男が、この夏、村の将来に大きな可能性を秘めたビッグイベントを計画した。しかし、その実現にはいくつもの壁があった。パソコンに夢をかけた1人の男と村人たちのひと夏の物語が始まる。

富山県山田村
駅もない、コンビニもない、のどかな山里風景がどこまでも続く山田村。この静かな村が5年前の夏、ある出来事をきっかけに、日本中の注目を集めました。
それは村中の家庭に、無料でパソコンを配布する、その名も『山田村電脳化計画』が実行されたからです。高齢化が進むこの村で、ほとんどの人はパソコンを見るのも触るのも、もちろん初めての経験でした。
突然、家にやって来た、得体の知れない不思議な白い箱。でもこの箱が、村を変えてくれるらしい。一体、何が起こるのか?村人には、さっぱり分かりませんでした。

各家庭に配られたのは、1台35万円のテレビ電話付きパソコンセット。
総額3億6千万円をかけた、村始まって以来の一大プロジェクトでした。
村の成人式の様子がパソコンを通して 村中の家庭に中継され、趣味の写経をキーボードで打ち込むハイカラなお年寄りも現れました。
何かが変わる…。そんなムードが、村を包みこんでいきました。

パソコン普及率日本一。“電脳村”として 全国にその名が轟く富山県山田村。
しかし電脳化に期待をかけていたはずの村に、少しずつある変化が起きていました…。

ホームページで、農作物のネット販売を始めた農家もありましたが、アクセス数は ひとシーズンに8〜9件と、現実は厳しいものでした。
村は毎年同じようなパソコン教室に明け暮れ、いつしか村人のパソコンへの情熱も失われていきました。

しかし、そんな中で、未だに夢を諦めないひとりの男がいました。
電脳化の仕掛け人、倉田勇雄さん・48歳。たったひとりで夢を追い続ける倉田さんの言動、それは村人の理解をはるかに超えていました。

いつしか倉田さんは村人から「火星人」と呼ばれるようになっていました。
それでも夢を訴え続ける倉田さん…。
電脳化から6年、21世紀を迎えた今年の夏、倉田さんは、村の将来を賭けたある計画を実行に移す決心をしました。それは、過疎と高齢化に悩む村を救うきっかけになる、大きな可能性を秘めたビッグイベント。でも、その実現には、いくつもの壁が立ちはだかっていました。

“電脳村の火星人”パソコンに夢をかけたひとりの男と村人の、ひと夏の物語が始まります。


◆倉田勇雄さん(48歳)

山田村で生まれた倉田さんは、石川県の大手機械設計事務所に就職。
独立後、高齢になった両親の面倒を見るため村に戻り、機械設計の仕事を続けています。
パソコンとインターネットを使えば、田舎でも都会と変わらない仕事が出来ると言う倉田さんは、6年前の電脳化計画でも中心人物として活躍。講習会のボランティア講師を務めるなど、パソコンの可能性を訴え続けてきました。
 『電脳化によって、村は大きく変わるはず。』
そんな夢を追う倉田さんは、ITを駆使した農業の活性化にも取り組んでいます。実験を試みたのは、畑に足を運ばなくても、離れたところから農作物の管理が出来る遠隔農業システム。完成すれば、村の大きな武器になると信じています。


○山岸清志さん 村の大切なコミュニケーションの場でもある伝統の祭りを守り、それを受け継いでいくことも、村を活性化するひとつ方法と考えています。ITの可能性を否定しているわけではありませんが、
ITだけでは 逆に何か大切なものを忘れてしまうのではないか…、
そんな不安を抱いています。
山岸さんは、村の過疎対策として造られたスキー場で、宿泊施設の支配人を務め、人と人とのふれあいで、山田村に活気を取り戻したいと願っています。
○山岸昌夫さん 山田村に住む17才の高校生。山田村一のパソコンの使い手、天才電脳少年。
パソコンが配られた当時、まだ小学生だった山岸君、今ではオリジナルのゲームソフトを開発するほどの腕前の持ち主です。
○山崎冨美子さん 農作業の合間に携帯メールを楽しむハイテクおばぁちゃん。パソコンと出会ったことで、世界がグーンと広がったという山崎さん。
ニューヨークに住む甥っ子に、光ファイバー祭への参加を報告するなど、村では倉田さんの良き理解者。


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